産院を決める

 ウィーンで私の掛かっている婦人科には産科がありません。臨月まで検診はしてもらえるけれど、産科は自分で選んで直接予約をしないといけないのです。まず最初に悩んだのは、私立か公立か。今掛かってる医師の立会いで産むためにはGoldenes Kreuzという私立の病院で産むことになります。先生はこれまでにも日本人のお産に立ち会ったことがあるという点が安心。医師の側から見れば何人だろうとお産変わらないのかもしれませんが、こちらの人との体格差や生活習慣の違いなどを見ていると、せめてアジア人のお産を経験している医師がいいなぁと思ってしまいます。費用を聞いたところざっと5000€くらい、と言うことでした。それに対して公立病院で産んだ場合、加入している健康保険からすべて費用が出るので、患者負担は何とタダ。
 かなり悩んだ結果、すでにこちらで出産している日本人の友人に感想や評判なども聞いて、公立の病院にすることに。決め手は、Goldenes Kreuzは非常に綺麗で良いサービスが受けられる反面、帝王切開率が高く、母乳育児率が低いという評判を聞いたことと、公立病院でも専属の助産婦さんに立会いと産前産後のケアをお願いできること(1000€以内で済むらしい)でした。
 公立病院の中でも家から比較的近い所、評判のよい所を選んで、病院を見学しました。たいていの病院では、週に1回見学日があって、助産婦さんが分娩室や陣痛室などを説明しながら見せてくれます。私が見学したのは、Krankenhaus Hiezing,Semmelweis Frauenklinik,St.Josef Krankenhausの3箇所。自宅から一番近いので期待していたKrankenhaus Rudolfsstiftungは、電話で見学について問い合わせた時の対応が非常に印象悪く、見学に行かずに候補からはずしました。見学に行った3箇所はどこもとても感じが良かったです。夫とも相談して、交通の便利が良かったことと、病院内で会うどのスタッフも親切だったことから、結局St.Josef Krankenhausに決めました。申し込みの際にも、外国人で初産なので、コミュニケーションの不安があることなど話を聞いてもらいましたが、親切に質問や不安にも答えてもらい、「外国人の出産も多いので安心して」と言われ、ここに決められて良かった、と満足しています。