外国に提出する書類

 今回私たちが悩まされたアポスティーユ(まだ解決してないけど。)そんなたいしたことじゃないけれど、今回調べてわかったことをメモ程度に。
 もともと、海外に正式に書類を提出する際には次のものが必要なのだそうです。市町村、またはその他政府機関から発行された書類に、外務省で公印確認(書類が本物、法的に有効なものであると言う証明)をしてもらったもの。在日領事館や現地提出先で指定されている翻訳者による翻訳とそれに対する駐日領事の認証。
 この手続きが非常に煩瑣だと言うことで、1961年に締結されたハーグ条約という条約の中で、外国文書の認証を不要としましょうという取り決めが締結国の間でなされました。日本が批准したのは1970年だとか。これによって、アポスティーユという認証を外務省で受ければ、駐日領事の認証を受けた書類と同じものとして扱うことになったと言うわけです。
 つまり必要な手続きが、(1)公印確認(2)翻訳(3)駐日領事の認証 → (1)アポスティーユ(2)翻訳 となり、ひとつ手続きが減ったと言うことになるのだそうです。公印確認もアポスティーユも日本の外務省でしか得ることはできません。詳しい申請方法などはこちらです。http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html#1
 一方、在外公館でも各種証明書を発行しています。ウィーンにある日本大使館では、発行3ヶ月以内の戸籍謄本を持っていけば、ドイツ語の出生証明と結婚証明を発行してもらえます。(ちなみに、この大使館発行の証明書にアポスティーユを付けることはできないそうです。)私たちの知る限りでは、滞在許可の申請にはこの日本大使館の証明書が受理されていたようです。オーストリア人との国際結婚の手続きなどには、この証明書ではなくアポスティーユ付の戸籍の翻訳が必要な場合も多いとか。とは言っても、こちらでは同じ国の中でも手続きに必要な書類は統一されていなくて、地方によって提出を求められるものが変わるのはあたりまえ。そして、同じウィーンの中でも担当者によって言うことが変わるのはフツーのことなんだそうです・・・
 提出先の指示通りに書類をそろえるのはもちろん当前のことなんですが、日本にいるときから現地のお役所に直接問い合わせるのって、すごく難しいですよね。だからこそ在日の大使館とか領事館に聞きに行って、色々と準備をしていくわけでして。でも、その大使館の情報もいっつも正しいとは限らない。今回は良い勉強になった、かなぁ。

参考:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E5%85%AC%E6%96%87%E6%9B%B8%E3%81%AE%E8%AA%8D%E8%A8%BC%E3%82%92%E4%B8%8D%E8%A6%81%E3%81%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84
http://www.hcch.net/index_en.php?act=conventions.pdf&cid=41
http://www.hcch.net/upload/outline12e.pdf